個人で商売をおこなっている場合、それが事業所得に該当すると、他の所得と損益通算できます。しかし雑所得に該当すると、原則として他の所得と損益通算できません。
これは何を意味するかというと、たとえばサラリーマンの方がネット通販などを行っていて、それが赤字の場合、事業所得に該当すれば給与所得と通算できますが、雑所得の場合、その赤字は切り捨てになります。
では、事業所得と雑所得の違いは何でしょう?以下のような判例があります。
「営利を目的とする継続的行為であって、社会通念に照らし事業とみられるものすべてを含み、特に事業場を設置したり、人的物的要素が結合した経済的組織体によるものであることを必ずしも必要としないし、またその者の本来の業務或いは職業としてなされる場合であると副業的になされる場合であるとを問わないものと解するのが相当である。」(名古屋高判昭43・2・28)
「営利性・有償性の有無、継続性・反覆性の有無、自己の危険と計算における企画遂行性の有無、その取引に費やした精神的あるいは肉体的労力の程度、人的・物的設備の有無、その取引の目的、その者の職歴・社会的地位・生活状況などの諸点が検討されるべきである。」(東京地判昭48・7・18)
「自己の危険と計算において独立して営まれ、営利性、有償性を有し、かつ反覆継続して遂行する意思と社会的地位とが客観的に認められる業務から生ずる所得」をいう(最二小判昭56・4・24)
若干むずかしいかもしれませんが、ようするに反復継続し社会的にみて「事業」として認められる必要があるということです。たんに「開業届」を提出しただけでは認められないので注意が必要です。







